中学生の子どもから、またお小遣いが足りないと言われたけど、どうすればいいの?
そんな悩みをお持ちのあなたへ。
この記事では、最新の中学生のお小遣いデータに基づいて、
- 中学生のお小遣いの平均額や使い道
- お小遣いが足りないと感じている中学生の割合
- お子様が「お小遣いが足りない」と訴える原因
- 親子で納得のお小遣いルールの作り方
- 中学生でも継続できる貯金のポイント
を金融のプロ(FP)の視点も交えながら、ご紹介します。
ぜひ、最後まで読んで、ご家庭にあったお小遣い制度を見つけてくださいね!
土屋 剛(つちや ごう)
- 株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表
- 講演実績:SBI証券や楽天等のマネーセミナー講師、確定拠出年金投資教育講師
- 保有資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、日商簿記2級、一種証券外務員資格
【最新】中学生のお小遣い事情、ホントのところは?
最新データを元に、
の3つを調べてみました!
データと比較しながら、なぜ中学生になったお子様が「お小遣いが足りない」と訴えるようになったのかを考えてみましょう。
中学生のお小遣いの平均金額
中学生のお小遣いの平均金額は、様々なデータがありますが、最新のものでは
- 金融広報中央委員会「知るぽると」
→月額3,860円 - 博報堂教育財団こども研究所
→月額2,777円
といった結果になっています。(※どちらも2023年のデータ)
ですので、平均額を目安にしたい場合には、「中学生のお小遣いは、大体月に3千円~4千円ぐらいかな?」と考えておくのがおすすめです
お小遣いが足りないと感じる中学生の割合
上記の平均額に対して、お小遣いが足りないと感じる中学生の割合は2割程度です。
つまり、8割近くの中学生が現在もらっているお小遣いの金額に満足しています。
ただし、中学生男子と中学生女子を比べると、中学生男子のほうが若干お小遣いの額が足りないと感じやすいようです。
- 中学生男子:29.4%
- 中学生女子:23.6%
また、お小遣いが足りないときは、
次のおこづかいまで、我慢して節約する。
貯めておいた「おこづかい」や「お年玉」などのお金を使う!
といった対処法を実践している中学生が多い結果となっていました。
思ったよりも、マネーリテラシーが高く、持っているお小遣いの範囲でやりくりできている中学生が多いようですね!
【男女別】中学生のお小遣いの使い道ランキングTOP3
中学生のお小遣いの使い道ランキングは、以下のとおりです。
お小遣いの使い道TOP3
中学生女子 | 中学生男子 |
---|---|
1位:お菓子やジュースなどを買う(55.0%) 2位:本や漫画を買う(37.9%) 3位:カラオケ・ゲームセンターやプリクラなどに使う(35.4%) | 1位:お菓子やジュースなどを買う(59.6%) 2位:本や漫画を買う(39.7%) 3位:ゲームソフトを買う(31.6%) |
やはり小学生と比べて、家族とは別に単独で出かける機会が増えることから、飲食や娯楽にお小遣いを使う中学生が多いようです。
では次に、そんな中学生が、お小遣いが足りないと思う2つの原因を紹介していきます。
中学生がお小遣いが足りないと思う2つの原因
中学生がお小遣いが足りないと思う原因は、以下2つです。
どういうことか、それぞれお話していきますね!
①お小遣いの金額設定が低すぎる
中学生がお小遣いが足りないと思う1つ目の原因は、「お小遣いの金額設定が低すぎる」です。
具体的には、以下のような理由で、お小遣いの金額自体が子どもの年齢や生活状況に合っていない可能性があります。
- 生活費や娯楽費が増える
→思春期を迎える中学生は、交友関係や興味の幅が広がります。その結果、外出の機会や欲しいものが増え、小学生の頃よりお金が必要な場面がグッと増えるのです。 - 物価高騰の影響
→10年前と比べると、物価の変動をみる消費物価指数が約10.5%も上昇しているため、以前と同じお小遣いの額だと不足しやすくなっています。 - 大人料金に切り替わるタイミング
→電車やバスなどの交通機関も子どもから大人料金に切り替わるため、以前よりも交通費がかかりやすいです。
これらのことを考慮せずに、小学生の頃と同じ金額のお小遣いを渡すのはNGです。
中学生になるタイミングで、お小遣いの金額が適正かどうかを見直してみましょう!
②金銭感覚の未熟さが残っている
中学生がお小遣いが足りないと思う2つ目の原因には、「金銭感覚の未熟さ」が挙げられます。
子どもは、年齢を重ねるにつれて、徐々に金銭感覚を身につけていきます。
しかし、中学生はまだまだ発展途上。
欲しいものがたくさんある一方で、
- お金の価値や使い方を十分に理解できていない
- 自分のお金を使う経験が圧倒的に少ない
などの理由から、欲しいものを衝動買いしてしまったり計画的にお金を貯められなくて、お小遣いが不足してしまうケースがあるのです。
お小遣いをあげると、すぐ使ってしまうから
- すべて親が管理する
- お小遣いの額を極端に少なくする
という対処法はおすすめしません。
なぜなら、中学生のうちに小さな失敗を経験することで、将来、大きなお金のトラブルに巻き込まれるのを防げるからです。
むしろ、お小遣いの金額が増えたり、子供だけで出かける機会が増える中学生は、お金の使い方を学ぶ良い時期です。
言葉でいくら注意しても、思春期の子どもには伝わりにくいので、実践を通して学ばせてあげましょう!
とはいえ、いくら経験を積ませるといっても、
使い方をもっと考えてほしい
何度もお小遣いを請求されるのは困る
と感じている親御さんもいらっしゃると思います。
そういった場合は、この次に紹介する対処法をぜひ試してみてくださいね!
【FP推奨】中学生のお小遣いが足りない場合の対処法3選
中学生のお小遣いが足りない場合の対処法は、以下の3つです。
具体的な対処方法は、この後に一つひとつ解説していきますね!
①本や動画でお金の知識を深める
中学生のお小遣いが足りない場合の1つ目の対処法は、「本や動画でお金の知識を深める」です。
というのも、最初に親子のお金の知識をアップデートしておくことで、この後に行う対処法である
で、それぞれが納得のいく話し合いができるようになるからです。
とはいえ、中学生の場合、反抗期も重なって「本や動画を読んでほしい」と伝えても素直に見てくれませんよね。
そういった場合には、
本を読んでから、話し合いをすることで、”お小遣いアップ”ができるよ!
とメリットを伝えて、本や動画を見てもらえるように促してみましょう!
FPおすすめの本や動画は以下のとおりです。
ぜひ、参考にしてくださいね^^
中学生向けのお金の知識を深める本や動画
親向けのお小遣い関連の本や動画
②お小遣い会議を実施して、ルールを見直す
中学生のお小遣いが足りない場合の2つ目の対処法は、「お小遣い会議を実施して、ルールを見直す」です。
具体的には、以下の7つのポイントを中心に話し合い、お小遣いルールを見直してみましょう!
- 金額を決める
→部活・習い事・交友関係など、お子様の生活状況などにあわせて適正額を話し合いましょう。
→お年玉や祖父母などにもらったお金も、お小遣いの一部として扱うのか、別途貯金するのかを明確にするのも大切です。 - 渡し方を選ぶ
→定額制(毎月決まった額をあげる)は、もらったお金をどう使うかといった「計画性」や「優先順位の付け方」を学べます。
→報酬制(家庭内アルバイトなど)は、定額制のメリットに加え、「労働の対価」としてお金を得る喜びも学べます。
→ミックス制(定額&報酬制)は、部活や習い事などが忙しく、報酬制だけではお小遣いが足りなくなってしまうお子様におすすめです。 - 渡すタイミングを決める
→長期視点で見通しを立てられる中学生は、月1回のお小遣いがおすすめです。 - お金の管理方法を考える
→「財布」や「貯金箱」を用意し、お金の仕分けを習慣づけましょう
→目標別に、複数の貯金箱を用意するのもおすすめです - お金の使い方を記録する
→お金の使い道を記録することで、お金の流れを可視化し、計画的な消費を促せます。
→専用のノートやアプリを活用すると、より効果的に記録できます。 - 使い方や禁止事項を決める
→友達との貸し借りはトラブルの原因になりやすいので、禁止することが一般的です。
→電子マネーの使用についても、状況に合わせてルールを定めましょう。 - ルールを守れないときの対応を考えておく
→ルールを破った場合の具体的な対応を事前に決めておくことで、お子様も安心してルールを守れます。
→ルールがうまく機能していない場合には、罰則ばかりではなく、再度親子で話し合いの場を作ってルールを修正していくことをおすすめします。
③貯金の習慣をつける仕組みづくりをする
中学生のお小遣いが足りない場合の3つ目の対処法は、「貯金の習慣をつける仕組みづくりをする」です。
というのも、貯金の習慣は、単に「お金を貯める」という行為を超えて、中学生の成長を大きく後押ししてくれるからです。
- お金の価値を理解し
- 計画性や忍耐力を養う
ことは、将来的に社会人として自立していく上で、お子様をお金のトラブルから守ってくれます。
貯金の習慣をつけるための具体的な方法
貯金の習慣をつけるためには、以下のような方法が効果的です。
貯金する目的を明確にすることで、モチベーションを維持しやすくなります。
例えば、
- 短期目標
→3ヶ月で6千円貯めて、ゲームソフトを買う - 中期目標
→1年で3万円貯めて、スマートフォンを買い替える - 長期目標
→高校卒業までに、大学受験の費用 (30万円)を貯める
など、具体的に何をしたいのか、どれくらいの金額が必要なのかを明確にすることで、貯める意欲を高められます。
目に見えてお金が増えていく様子がわかる貯金箱や、貯金状況を可視化できるアプリを使うことで、貯める楽しさを実感できます。
- 目標別「貯金箱」日記
→複数の目標を登録でき、それぞれの進捗などが簡単に確認できます - Caho家計簿(かけいぼ)
→お金管理&貯蓄状況を可愛いデザインで確認したいときに!
無駄遣いを防ぎ、確実に貯蓄できる1番有効な方法が、先取り貯蓄です。
自分の力で貯金を続けるのが難しい場合は、お小遣いを渡すときに
先に、お小遣いの1~2割を貯金してはどう?
と提案してみましょう。
これらの方法を実践することで、次のお小遣いをもらう前にお金がなくなる問題を解決できますよ!
結論:お小遣いが足りないと言われたら金融教育のチャンス!
それでは最後に、「中学生のお小遣い」について、重要なポイントを簡単におさらいしていきます。
現代の中学生のお小遣い事情は、以下のような結果となっています。
- 中学生のお小遣いの平均金額
→月に約3千円~4千円ぐらい - お小遣いが足りないと感じる中学生の割合
→約2割 - 【男女別】中学生のお小遣いの使い道ランキングTOP3
→中学生男子
1位:お菓子やジュースなどを買う(59.6%)
2位:本や漫画を買う(39.7%)
3位:ゲームソフトを買う(31.6%)
→中学生女子
1位:お菓子やジュースなどを買う(55.0%)
2位:本や漫画を買う(37.9%)
3位:カラオケ・ゲームセンターやプリクラなどに使う(35.4%)
そのうえで、中学生がお小遣いが足りないと思う原因には、以下の2つがあげられます。
- お小遣いの金額設定が低すぎる
- 金銭感覚の未熟さが残っている
そんな中学生のお小遣い足りない問題への対処法は、
- 本や動画でお金の知識を深める
- お小遣い会議を実施して、ルールを見直す
- 貯金の習慣をつける仕組みづくりをする
の3つです。
ぜひ、試してみてくださいね!
以上、今回は「中学生のお小遣い」について知っておくと役立つ情報を紹介しました。
中学生がお金について学ぶことは、将来の自立した生活を送る上でとても大切です。
ご家庭でもお小遣いを通して、お金の使い方を考える機会を増やしたり、貯蓄の習慣をつけたりしてあげてくださいね^^
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