子供のゲーム課金で150万円以上の高額請求!?5つの対策を徹底解説

子供のゲーム課金で150万円以上の高額請求!?5つの対策を徹底解説 (1)

突然ですが、「デジタルネイティブ」という言葉をご存知でしょうか?

デジタルネイティブとは、生まれたときからインターネットが身近にある世代のことを指します。

そう。まさに現代の子供がこのデジタルネイティブにあたるのです。

しかし、デジタルネイティブだから、「正しいネットリテラシー(インターネットを使いこなす能力)が養われている」というわけではありません。

最近では、子供がスマホやタブレット端末を自由に扱えるようになった弊害で、親が知らない間にゲーム課金などが行われ高額請求がくるトラブルが多発しているのです。

マネ男

うちも子供にタブレットを自由に触らせているな。

マネ子

そう言われると、不安になってきた…。

そこで本記事では、FP土屋がそんな課金による金銭トラブルを防ぐ5つの対策を紹介していきます。

土屋剛(FP)

下記に当てはまる方は、ぜひ参考にしてみてください!

本記事がおすすめな方
  • 子供に正しいネットリテラシーを養ってほしい方
  • 子供の課金を防ぐ具体的な対策を知りたい方
  • 仮に高額請求がきたら、どうすればいいか知りたい方
執筆・監修者

土屋 剛(つちや ごう)

  • 株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表
  • 講演実績:SBI証券や楽天等のマネーセミナー講師、確定拠出年金投資教育講師
  • 保有資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、日商簿記2級、一種証券外務員資格
FP土屋
もくじ

150万円以上の高額請求!?子供のゲーム課金の実態

150万円以上の高額請求!?子供のゲーム課金の実態

国民生活センターが公表している情報によれば、「親が知らない間に子どもが無断でオンラインゲームに課金してしまった」という相談が多く寄せられているとのことです。

事例

小学生の息子が、家族共用のタブレット端末で、オンラインゲームの有料アイテムを数日間のうちに次々に購入し、総額150万円以上も課金していた。

タブレット端末には、父親のクレジットカード情報が登録されたままになっており、子どもが使う際も、利用できるようになっていた。

(当事者:小学生 男児)

引用:親のカードでオンラインゲームに高額課金!(見守り情報)_国民生活センター

このようなケースは一部に留まらず、他にも以下のような子供のゲーム課金の問題が多発しています。

・保護者名義のクレジットカードを持ち出して勝手にクレジットカード番号を入れていた

・子供が保護者のスマートフォンを使いゲームで遊んでいたが、画面上に出てくるコインが有料だと知らずに課金をしてしまったようだ。

・子供がスマートフォンでゲームをしていて、1回限りの約束で課金を許可し、親のクレジットカード番号を入力した。しかし入力情報がスマートフォンに残っていたらしく、知らない間に課金を続けていた。

引用:相談事例「料金関係」 | こどものネット・スマホのトラブル相談!こたエール | 東京都都民安全推進本部
マネ男

なるほど…。

親が気づかないうちに、子供が課金しているパターンが多いのか。

マネ子

もし、子供が勝手に課金をしてしまったらどうなるのかしら?

土屋剛(FP)

仮に子供が無断で課金してしまったら、どんな対策を取ればいいかはこの後に詳しく解説しますね。

ケースによっては、未成年者契約の取り消しが可能

保護者が許可していないのに、子供が無断で課金してしまった場合には、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」ができるとされています。

基本的には、

  1. ゲーム提供会社との交渉
  2. 交渉が難航した場合は、最寄りの消費生活センターへの相談

を経て、契約取り消しができるかどうかが決定するようです。

課金トラブル時の相談先を探すなら

ただし、

  • ゲーム会社
  • 課金したときの状況

によっては返金されないケースもあります。

マネ男

えっ!返金されない場合もあるの?

土屋剛(FP)

そうですね。

どういうときに返金されるのかはルールがあいまいな部分も多いようで、残念ながら絶対に返金される保証はないようです。

マネ子

いっそのこと、子供にはスマホやタブレットを触らせないようにしたほうがいいのかしら…。

土屋剛(FP)

たしかに、それも一つの手です。

しかし、学校でもタブレット端末が配布されはじめている背景をみると、子供をインターネットから完全に遠ざけて生活するのは難しそうですよね。

マネ男

じゃあ、どうしたらいいんだろう?

土屋剛(FP)

まずは、「課金させない」「課金できない」環境を整えてあげるのが1番だと思いますよ。

どういうことか、この後に詳しく解説しますね。

子供の課金を防ぐ5つの対策

子供の課金を防ぐ5つの対策

子供の課金を防ぐためには、以下の5つの対策で「課金させない」「課金できない」環境を整えるのがおすすめです。

子供の課金を防ぐ5つの対策
  1. お金の教育をする
  2. ネットリテラシーを養い、ルールを決める
  3. クレジットカードの利用通知サービスを活用する
  4. クレジットカードは子供の手の届かないところに保管する
  5. 保護者の承認なしで課金できないようにする
土屋剛(FP)

それぞれ詳しく解説しますね。

①お金の教育をする

子供の課金を防ぐ1つ目の対策が、「お金の教育をする」ことです。

子供が悪気なく課金をしてしまう原因の1つに、お金の価値を知らないことがあげられます。

実際の課金トラブル事例を見ても、「いくら使っているかよく分からず、どんどん課金してしまった」というのはありがちなようです。

ただし、言葉だけで

マネ男

お金は大切だから、課金には注意してね!

マネ子

お金を稼ぐのは大変だから、課金は簡単にしたらダメだよ。

と伝えても、本当のお金の価値を子供に分かってもらうのは正直難しいです。

遠回りにはなりますが、普段の生活の中で、

  • 本を使って、お金の教育をする
  • 報酬制お小遣いを導入する

など丁寧にお金について考える・興味を持つ機会を作ってあげましょう。

土屋剛(FP)

詳しい方法は、以下記事で紹介しているのであわせて参考にしてみてくださいね!

②ネットリテラシーを養い、ルールを決める

子供の課金を防ぐ2つ目の対策が、「ネットリテラシーを養い、ルールを決める」ことです。

これはまた「知らないこと」から生まれる問題なのですが、2007年にiPhoneが発売されてから私達の生活には急速にスマホやタブレットなどのデジタル端末が普及しました。

つまり、ここ15年ほどで一気にインターネットが身近になったのです。

逆に言えば、親自身もよく知らないまま「便利」「楽しい」だけを優先して、デジタル端末を扱っているところがあります。

つまり、子供の課金を防ぐためには、

  1. 親子で一緒にネットリテラシーを養って、正しい知識を得た上で
  2. 課金時の家族ルールを決める

試みが重要になってくるのです。

具体的には、みんなが覚えやすいようにルールを3つほどに絞って決めるのがおすすめ!

決めても実行されないと意味がないので、家の目立つ部分にルールを掲示して、家族全員が都度確認できるようにしてみてくださいね。

課金時のルール例
  1. 課金は必ず自分のお小遣いから支払う
  2. 課金など、インターネット上でお金を支払うときは事前に親に相談する
  3. 課金するときは、コンビニなどで売っているプリペイドカードを使用する

また、ネットリテラシーを養いたい場合には、

  • 動画
  • WEBサイト

の活用などがおすすめです。

土屋剛(FP)

次回の記事で具体的なネットリテラシーを養う方法を紹介予定ですので、今しばらくお待ち下さいね!→アップしました!(NEW)

③クレジットカードの利用通知サービスを活用する

子供の課金を防ぐ3つ目の対策が、「クレジットカードの利用通知サービスを活用する」ことです。

子供の課金で高額請求がきてしてしまう背景には、親が気づかない間にクレジットカードを利用されているケースが多いです。

そのため、早い段階で気付けるように、クレジットカードが利用されたら通知がくるように設定しておきましょう!

具体的な方法はクレジットカード会社によって異なりますが、「カード名 利用通知」で検索すると設定方法がわかるケースが多いですよ。

カード会社別の利用通知サービスの設定方法例

④クレジットカードは子供の手の届かないところに保管する

『150万円以上の高額請求!?子供のゲーム課金の実態』でも紹介しましたが、年齢が上がってくると、

  1. 保護者名義のクレジットカードを持ち出して
  2. 勝手にクレジットカード番号を入力して

課金してしまう子供もいるようです。

ですので、あらかじめクレジットカードは、

  • 支払いが後払いになっているだけで、請求が来ること
  • 親の許可なしに簡単に使って良いものではないこと

を伝えた上で、子供の手が届かないところに保管しておくのがおすすめです。

また、端末に保存されたままのクレジットカード情報が使用されてしまうケースも多くなっています。

土屋剛(FP)

この次に紹介する「保護者の承認なしで課金できないようにする」設定も必ず行っておきましょう!

⑤保護者の承認なしで課金できないようにする

子供の課金を防ぐ最後の対策が、「保護者の承認なしで課金できないように各端末を設定する」ことです。

端末によって方法は異なりますが、これが1番安心な対策かもしれません。

ただし、上記を実行しても、子供は賢いので自分で抜け道を見つけてしまうことがあります。

そのため、ここまでに紹介した

  1. お金の教育をする
  2. ネットリテラシーを養い、ルールを決める
  3. クレジットカードの利用通知サービスを活用する
  4. クレジットカードは子供の手の届かないところに保管する

の4つの課金対策も合わせて行うことが重要です。

土屋剛(FP)

具体的な各端末の設定方法は、この後に紹介していきますね!

App Storeの場合

AppleのiPhoneやiPad等を子供に使わせる機会がある方は、App Store内で課金ができないように設定しましょう。

具体的には、以下3つの方法があります。

  1. 「承認と購入のリクエスト」でお子様の買い物を承認制にする
  2. App Store や iTunes での購入時のパスワード認証を必須にする
  3. スクリーンタイムを使って App 内課金を防ぐ方法

親のパスコードがバレてしまうと子供に突破されてしまうので、パスワード管理には注意してくださいね!

土屋剛(FP)

そもそも子供にクレジットカードを利用させたくない場合には、課金時にApp Store & iTunes ギフトカードの利用を検討するのがおすすめですよ!

Google Playの場合

Androidのスマホやタブレット等を子供に使わせる機会がある方は、Google Play内で課金ができないように設定しましょう。

具体的には、以下3つの方法があります。

  1. Google Play で使う予算を設定する
  2. Google Play での購入の承認
  3. 購入時の認証またはパスワードについて

こちらもPINコードがバレてしまうと突破されてしまうので、パスワード管理に注意しましょう!

土屋剛(FP)

クレジットカードを利用させたくない場合には、課金時にGoogle Playギフトカードを利用させるのがおすすめです。

Nintendo Switchの場合

お子様が「Nintendo Switch」を利用される場合には、以下の2つの方法で課金対策をしましょう。

  1. 欲しいゲームがあるときは、ニンテンドープリペイドカードを利用させる
  2. ニンテンドーeショップの購入制限をする

PlayStationの場合

お子様が「PlayStation関連のゲーム機」を利用される場合には、以下の4つの方法のいづれかで課金対策をしましょう。

  1. PlayStation®4で利用限度額を設定する方法
  2. PlayStation®5で利用限度額を設定する方法
  3. 子ども用のアカウントを作って、クレジットカード情報が登録された親のアカウントにはログインできないようにする
  4. PS Storeの[購入時にパスワードを確認する]を設定する
土屋剛(FP)

では次に、ゲーム以外でも気をつけたいネット課金を紹介していきますね!

ゲーム以外でも気をつけたいネット課金2選

ゲーム以外でも気をつけたいネット課金2選

課金はゲームだけでなく、インターネット上のサービス全般(YouTube、Tik Tok、ネット広告など)で注意する必要があります。

具体的には、

  1. ライブ配信サービスで投げ銭
  2. 実質無料!ネット広告の罠

の2点に特に注意したほうが良いでしょう。

ライブ配信サービスで投げ銭

YouTuber、Tik Tok、Instagramなどの「ライブ配信サービス」の多くは、無料で利用できます。

しかし、ライブ配信者を応援するための「投げ銭」という課金機能を子供が親に無断で利用してしまうケースもあるので注意しましょう。

事例

夫のクレジットカードに心当たりのない高額な請求があり、カード会社に問い合わせたら、ライブ配信アプリでの課金だった。

中学生の娘に聞くと、以前教えてもらった夫のクレジットカード番号を使いライブ配信で1回約1万円の投げ銭を何度もしたようだ。投げ銭や音楽等の購入で、数カ月で100万円以上の請求があった。

(当事者:中学生 女性)

引用:子どもがライブ配信サービスで投げ銭!?(見守り情報)_国民生活センター

「ライブ配信サービス」の投げ銭の支払いには

  • スマートフォンのアプリ内課金(Apple又はGoogleの課金プラットフォーム)
  • クレジットカード
  • 電子マネー

などが利用されているようです。

土屋剛(FP)

先程紹介した5つの対策を徹底するとともに、家族で「ライブ配信サービス」の正しい利用方法について話し合うようにしてくださいね!

実質無料!ネット広告の罠

無料のアプリや動画を楽しむときに、待ち時間や特典をもらうために広告が流されることが多いですよね。

この広告で、子供が実質無料という言葉に騙されて、定期購入サービスなどに申し込んでしまう金銭トラブルが発生しています。

事例

動画投稿サイトで「実質無料 初回送料のみ500円」と書かれた広告を見て、脱毛クリームを注文した。

商品が届き、同封されていた書類を確認すると、5回分の受け取りが条件となっている定期購入だったことが分かった。支払い総額は、約2万5千円となる。

高校生なので支払えない。


(当事者:高校生 男性)

引用:契約内容をよく確認! 定期購入トラブルに注意(見守り情報)_国民生活センター
土屋剛(FP)

子供には、「実質無料などと書かれたネット広告には裏側があること」「親に無断で購入するのは危険なこと」を注意喚起しておきましょう!

結論:子供の課金対策には、親の予備知識が必要になる!

では最後に、子供の課金対策で重要なポイントだけを簡単におさらいしていきます。

本記事のおさらい

子供の課金では、知らない間に150万円以上の高額請求が来るトラブルなどが発生しています。

返金されないケースもあるので、子供にデジタル端末を触らせる際は事前に、

  1. お金の教育をする
  2. ネットリテラシーを養い、ルールを決める
  3. クレジットカードの利用通知サービスを活用する
  4. クレジットカードは子供の手の届かないところに保管する
  5. 保護者の承認なしで課金できないようにする

の5つの対策をして、「課金されない」「課金できない」環境づくりを徹底しておきましょう。

またゲームに限らず、

  1. ライブ配信サービスで投げ銭
  2. 実質無料のネット広告

など、子供が悪気なく課金してしまう新たな媒体がどんどん増えています。

お金やインターネットの使い方について、家族で定期的に話し合う時間を持つようにしましょう!

以上、今回は子供の課金について紹介しました。

現代ではインターネットや電子マネーが身近になったことで、昔よりも子供が知らない間にお金を使ってしまうリスクが増えています。

土屋剛(FP)

今後も新しいサービスはどんどん増えていきます。

保護者の方は、「お金やインターネットについて子供に教えてあげる時間」を意識的に取るようにしてみてくださいね!

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コメント一覧 (2件)

  • 土屋 様

    最近、株価が急上昇して気になるひとも多いと思いますが、同時に30000円から大暴落する
    という恐怖心をあおる傾向もあります。
    このような時期にどういうスタンスで投信など続けるにあたり
    注意点など一般的な視点で特集していただけると嬉しいです。

    • 秋山様

      コメントありがとうございます。たしかに株価について色んな意見があり、心配になりますよね。

      基本的には、メディア記事やマスコミに踊らされず長期投資を意識するのが重要ですが…。詳しくは個別にご連絡させていただきますね!

      また、別途記事でも株価関連の特集を組みたいと考えているので、今しばらくお待ちいただければ幸いです。

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