【夏の冷房節約術】電気代が高騰する2022年の注意点をFPが解説

【夏の冷房節約術】電気代が高騰する2022年の注意点をFPが解説

電気代の値上げが止まりません。

TBS NEWSでは、以下のように電気代が9ヶ月連続で値上がりするニュースが取り上げられました。

電力大手10社が5月の電気料金を発表し、比較可能な過去5年間で最も高くなることがわかりました。(中略)燃料の高騰は電力各社の経営を圧迫していて、引き続き値上がりは続きそうです。

引用:電力大手 5月の電気料金を発表 9か月連続の値上がり 過去5年で最も高い水準|TBS NEWS

今後も電気代の値上げは続きそうなので、今から夏の冷房の節約対策をすることを強くおすすめします!

というのも、実際に電気代の値上げにみんなが気付いて動き出す頃には、電気代の節約に関連するグッズ等も品薄または高騰する可能性が高いからです。

そこで本記事では、夏の冷房対策のために知っておくと役立つ情報をFP視点で紹介していきます。

本記事でわかること
  1. 今、夏の冷房節約の必要性が高まっている理由
  2. 夏の冷房を節約する5つの方法
  3. 夏の冷房節約と電力会社を乗り換える際の注意点
  4. 夏の冷房節約に関連するよくある質問
土屋剛(FP)

では、さっそく本文にうつっていきましょう!

執筆・監修者

土屋 剛(つちや ごう)

  • 株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表
  • 講演実績:SBI証券や楽天等のマネーセミナー講師、確定拠出年金投資教育講師
  • 保有資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、日商簿記2級、一種証券外務員資格
FP土屋
もくじ

今、夏の冷房節約の必要性が高まっている2つの理由

今、夏の冷房節約の必要性が高まっている2つの理由

夏の冷房節約の必要性が高まっている理由は、大きく分けて

  1. 今後も家計への打撃が続く可能性が高い
  2. 供給不足で停電する可能性がある

の2つです。

土屋剛(FP)

それぞれどういうことか、お話していきますね!

①今後も家計への打撃が続く可能性が高い

例年のようにエアコンを使っていると、思った以上に家計が大打撃を受ける可能性が高くなっています。

というのも、

  • 世界的な燃料価格の高騰
  • 出口の見えないウクライナ情勢
  • 円安の影響

で、再び電気代がかさむ夏までに、エネルギー資源の価格を抑えられる見通しが立っていないからです。

特に、夏はエアコン(冷房)をつける時間が多くなる影響で消費電力が増加します。

土屋剛(FP)

少しでも家計への負担を減らすために、今から対策をしたほうが良いでしょう!

②供給不足で停電する可能性がある

電気代の値上げが続いてる理由は、日本のエネルギー資源不足です。

2018年時点の日本のエネルギー自給率は11.8%で、海外から燃料を輸入していても、需要に対して供給が追いつかない状態が続いています。

実際に、2022年3月22日には停電する可能性が高くなり、国や関係機関から一般家庭にも大々的な節電への協力のお願いがありました。

そして、このエネルギー資源不足を早急に解決できる方法は見つかっていません。

今後も猛暑で冷房などの需要が増えると、供給不足になり夏場に停電する可能性があるのです。

つまり、今から夏に備えて

  • 節電の協力が求められたり
  • 停電しても良いように

対策する必要性が非常に高まっています。

土屋剛(FP)

では次に、こういった現状をふまえて、今年の夏からできる冷房節約の方法を5つ紹介していきます。

【電気代の高騰対策】夏の冷房を節約する5つの方法

【電気代の高騰対策】夏の冷房を節約する5つの方法

夏の電気代を節約したいのであれば、エアコン(冷房)の節電に力を入れるのが最も効率的になります。

なぜなら、夏に電力使用量がピークを迎える時間帯(13時〜16時)に使用する電気の約6割はエアコンが占めているからです。

夏の昼間(14時頃)の電気機器の使用例
1位:エアコン(冷房)
58%
2位:冷蔵庫
17%
3位:その他
10%

つまり、エアコン(冷房)を無理のない範囲で

  • 使用しない
  • 室温を上げる

ことができれば、電気代を大きく節約できる可能性が高いです。

その上で、一般家庭が取り組める対策は以下の5つになります。

夏のエアコン(冷房)の節約術5選
  1. 内窓またはシェード(日除け)
  2. 室外機のまわりに物を置かない
  3. フィルターを月に1回~2回清掃する
  4. 自動運転モードを活用する
  5. 扇風機やサーキュレーターを併用する
土屋剛(FP)

どういうことか、それぞれ詳しく解説していきますね!

①内窓またはシェード(日除け)

夏の冷房節約で1番おすすめしたいのは、「内窓またはシェード(日除け)」になります。

というのも、 YKK AP株式会社によれば、住まいの中で熱の出入りが一番大きいのは「窓」だということがわかっているからです。

具体的には、アルミフレーム(複層ガラス)の窓の場合、窓から熱い外気が約74%も入ってきます。

つまり、逆に言えば窓を遮熱するだけで、

  • エアコンを使わずに済む期間が長くなる
  • 真夏日でも室温を下げずに済む

ようになるのです。

初期費用はかかりますが、エアコン(冷房)の長期的コストを考えると、シェードや内窓は電気代をかなり浮かせられるため十分に元は取れるでしょう!

ちなみに、

  1. 持ち家で何年も同じ家に住み続ける予定の方
  2. 賃貸で数年以内に引っ越す予定の方

では、内窓やシェードの選び方が変わってきます。

土屋剛(FP)

以下に、賃貸・持ち家別のおすすめの商品を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!

持ち家向けの内窓

初期費用はかかるが、長期的にみて耐久性がよく効果が高いものを紹介。

持ち家向けのシェード

初期費用はかかるが、長期的にみて耐久性がよく効果が高いものを紹介。

  • 上記商品の枠付タイプ(壁に穴を開けずにサッシにシェードを取り付ける)は、防火地域・準防火地域では取付不可です。壁付タイプ(壁に穴を開けてシェードを取り付ける)は取付可能です。
土屋剛(FP)

壁に穴を開けるのに抵抗がある方や初期費用を抑えたい方は、この後に紹介する賃貸向けのシェードの利用を検討してみてください!

賃貸向けの内窓

初期費用が安く、引越し時に撤去が簡単なものを紹介。

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土屋剛(FP)

類似商品がホームセンター等で、さらに安く販売されているケースもあります。

少しでも安くしたい方は、お近くのホームセンター等で簡易内窓キットなどを探してみるのもおすすめでしょう!

賃貸向けのシェード

初期費用が安く、引越し時に撤去が簡単なものを紹介。

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ワタナベ工業
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②室外機のまわりに物を置かない

夏の冷房節約で2番目におすすめしたいのは、「室外機のまわりに物を置かない」になります。

というのも、室外機はエアコンの心臓とも言える部分で、吹出口に物を置くと冷房の効果が下がるからです。

また、特に真夏日は室外機に直射日光があたっていると、パワーダウンしてしまいます。

  • 室外機は、日陰に設置する
  • すだれやシェードで、室外機に日陰を作ってあげる

などして、太陽熱が直接当たらないように周辺環境を見直してみましょう!

室外機のおすすめ日除け商品

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③フィルターを月に1回~2回清掃する

夏の冷房節約で3番目におすすめしたいのは、「フィルターを月に1回~2回清掃する」になります。

というのも、環境庁によれば2週間に一度フィルター掃除をするだけで、冷房時に約4%も消費電力を節約できることがわかっているからです。

エアコンに自動お掃除機能がついている場合には、フィルターではなくホコリをためるダストボックスを定期的にお手入れしましょう。

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詳しくは、お使いのエアコンの説明書を確認してみてくださいね!

④自動運転モードを活用する

夏の冷房節約で4番目におすすめしたいのは、「自動運転モードの活用」になります。

自動運転にしておくと、

  • 室温が設定温度になるまで強風運転
  • 設定温度になった後は微風運転

のように、冷房が風力を自動調整してくれるため余計な電気を使わずに済むからです。

⑤扇風機やサーキュレーターを併用する

夏の冷房節約で5番目におすすめしたいのは、「扇風機やサーキュレーターを併用する」になります。

夏の冷房時はエアコンを背にして、床と平行に扇風機やサーキュレーターを利用することによって、空気を循環させて冷房効率をあげることが可能です。

土屋剛(FP)

暑い場合にはエアコンの温度を下げるのではなく、エアコンより電気代が安いサーキュレーターで室温調整してみてくださいね!

エアコン(冷房)とサーキュレーターの電気代の比較(1時間あたり)
  • エアコン(10畳向け):約3.5円~23.8円※1
  • サーキュレーター:約0.5円※2

→サーキュレーターのほうがエアコンより1時間あたり3円~23.3円も安い!

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では次に、夏の冷房節約と電力会社を乗り換える際の注意点を紹介していきます。

夏の冷房節約と電力会社を乗り換える際の注意点

夏の冷房節約と電力会社を乗り換える際の注意点

夏の冷房節約と電力会社を乗り換える際の注意点は、新電力会社の撤退・新規契約停止が増加しているです。

これは、エネルギー資源の高騰で電力の調達コストが上昇し、経営が圧迫された新電力会社が増加していることが関係しています。

具体的には2022年3月末時点で、

  • 新電力会社706社のうち
  • 今年度の事業撤退を決めた会社は31社で
  • そのうち14社が倒産

しました。

その影響で、エルピオでんきなどの事業撤退をした会社から、1ヶ月以内の電力会社の切り替えをお願いされるケースがあり、消費者に悪影響が出ています。

また、他の新電力会社に切り替える際にも、新規契約の受付を停止する会社が増えており、安い切り替え先が減っているのです。

土屋剛(FP)

そういった意味で今後は電力会社の切り替えをする際に、単純な安さだけではなく、電力会社の信頼性も見極めたほうが良いでしょう。

では次に、夏の冷房節約に関連するよくある質問にお答えしていきます。

夏の冷房節約に関連するよくある質問3選

夏の冷房節約に関連するよくある質問3選

夏の冷房節約に関連するよくある質問は、

  1. 24時間つけっぱなしのほうが電気代を節約できる?
  2. 冷房と除湿はどちらのほうが電気代が高い?
  3. 夏に停電してエアコンが止まったらどうすればいい?

の3つです。

土屋剛(FP)

それぞれ回答していきますね!

Q1:24時間つけっぱなしのほうが電気代を節電できる?

A.時間帯や外出時間によって、異なります。

というのも、ダイキン工業の調査によれば、猛暑日の場合には

  • 日中(9~18時)は、35分以内の外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」にしたほうが電気代が安い。
  • 夜(18~23時)は、18分以内の外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」にしたほうが電気代が安い。

といった結果※が出ているからです。

ただし、消費電力は外気温の変化や陽射しなど天候の影響を大きく受けます。

条件が異なる場合には、上記の結果が当てはまらない場合もあるので、

  1. 日中(9~18時)に30分以上出かける場合は、エアコンを切る
  2. 夜間(18~24時)は必要なければ、こまめにエアコンを切る

の2つを大まかに覚えておき、実践するのがおすすめでしょう。

Q2:冷房と除湿はどちらのほうが電気代が高い?

A.除湿タイプによって、どちらのほうが電気代が高いか異なります。

具体的には、以下の表を参考に家のエアコンの除湿タイプに合わせて、部屋の温度や湿度に適した使い分けをするのがおすすめでしょう。

冷房と除湿の比較

冷房弱冷房除湿(ドライ)再熱除湿
目的部屋の温度を下げたい部屋の温度を少し下げて、除湿もしたい部屋の温度を下げずに、除湿したい
部屋の温度最も下がる少し下がるあまり下がらない
電気代再熱除湿より安い最も安い最も高い

Q3:夏に停電してエアコンが止まったらどうすればいい?

A.いつ停電しても良いように、あらかじめ対策しておく必要があります。

具体的には、

  • ペットボトル飲料水と塩タブレットを常にストックする
  • 保冷剤を多めに冷凍庫に入れておく
  • 非常用バッテリー(家庭用蓄電池)を用意しておく
  • ポータブルクーラーや扇風機を用意しておく
  • シェードなどで室温が上がらないように対策しておく

などがおすすめでしょう。

地震や台風などの災害で停電した際にも役立ちます。

また、ぎっしり詰まった冷凍庫は1週間程度氷を残せるようなので、日頃から冷凍食品を多めに購入しておくのもおすすめです。

土屋剛(FP)

詳しい停電時の冷蔵庫や冷凍庫への対応は、防災アドバイザーの方が以下の動画で解説してくれています。

ぜひ、参考にしてみてください!

停電時の冷蔵庫・冷凍庫の対応ついてのおすすめ動画

結論:夏の冷房節約は、万が一に備えて早めに対策しよう!

それでは最後に、夏の冷房節約について重要なポイントを簡単におさらいしていきます。

本記事のまとめ

夏の冷房節約の必要性が高まっている理由は、大きく分けて

  1. 今後も家計への打撃が続く可能性が高い
  2. 供給不足で停電する可能性がある

の2つです。

そのため、夏の電気使用量の約6割を占める冷房を節約するために、

  1. 内窓またはシェード(日除け)
  2. 室外機のまわりに物を置かない
  3. フィルターを月に1回~2回清掃する
  4. 自動運転モードを活用する
  5. 扇風機やサーキュレーターを併用する

の対策をするのがおすすめでしょう。

また、エネルギー資源高騰の影響を受けて、現在の新電力会社は事業撤退や新規受付停止が増加しています。

場合によっては、すぐに別会社への切り替えを要求されるケースもあるため、留意しておきましょう!

以上、今回は消費者のみなさんに身近な夏の冷房節約についてお話しました。

土屋剛(FP)

上記の対策をしても、家計状況が悪化するのがご不安な場合には、住居・保険・投資などさまざまな側面からFP視点で家計改善ができる内容をご提案いたします。

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