「ペットは、家族の一員」
こんなことがよく言われていますし、私も同感です。
とはいえ、子育て中の場合は
- 育児とペットのお世話を両立できるのか
- 飼育費用と教育費で生活費が圧迫されないか
などが気になると思います。
そこで本記事では、そんな子育てとペットに関連するお悩みについて、
の順にFP視点を交えながら、役立つ情報を紹介していきます。
ぜひ、「これからペットを飼いたい方」「すでにペットを飼っている方」に参考にしていただければ幸いです。
土屋 剛(つちや ごう)
- 株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表
- 講演実績:SBI証券や楽天等のマネーセミナー講師、確定拠出年金投資教育講師
- 保有資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、日商簿記2級、一種証券外務員資格
子育て中にペットを飼う3つのメリット
子育て中にペットを飼うメリットは、大きく分けて
- アニマルセラピー効果を期待できる
- お世話をする気持ちを養える
- 命の尊さを学べる
の3つです。
それぞれどういうことか、解説していきますね!
①アニマルセラピー効果を期待できる
子育て中にペットを飼う1つ目のメリットは、「アニマルセラピー効果を期待できる」です。
アニマルセラピーとは、動物とのふれあいによって
- 人の心に癒しを与えて
- ストレス緩和や精神的落ち着きを得る
セラピー手法のことです。
実際に医療現場・高齢者施設・教育現場などの幅広い場所で、アニマルセラピーが実施されています。
思春期や反抗期など、成長する過程で孤独感を抱えやすいお子さま。
そして、育児や仕事に忙しいママ・パパにとっても、ペットのアニマルセラピー効果は期待できそうです。
②お世話をする気持ちを養える
子育て中にペットを飼う2つ目のメリットは、「お世話をする気持ちを養える」です。
2020年時点での日本人の出生率は、1.34%。※
つまり、年々一人っ子が増えており、兄弟間でお世話をする機会も昔と比べると減ってきています。
そんなときに、兄弟のように過ごすペットが家族の一員になることで、自然と他者を思いやる心が芽生えやすくなります。
例えば犬の場合には、
- ご飯の用意
- 散歩
- 排泄物の処理
- しつけ
など様々なお世話が必要になります。
そういったお世話の役割を子供に任せることで、責任感を養いやすくなるでしょう。
③命の尊さを学べる
子育て中にペットを飼う3つ目のメリットは、「命の尊さを学べる」です。
ペットの平均寿命は、犬・猫ともに約14年。※
子供が巣立っていく前に、ペットが亡くなってしまうことも珍しくありません。
そして、身近な家族が子供の成人前に亡くなることはそう多くはないので、命の尊さを実体験を通して学べます。
かけがえのないペットが亡くなるのは、非常に悲しいです。
しかし、命の尊さを学ぶことでペットリテラシーが上がり、将来的に無責任なペットの飼い方などをしにくくなります。
では次に、子育て中にペットを飼うデメリットや対処法を紹介していきます。
子育て中にペットを飼う5つのデメリット&対処法
子育て中にペットを飼うデメリットは、大きく
- 飼育費用がかかる
- ペットのお世話と育児の両立が大変
- 賃貸や社宅だと引っ越し条件が厳しくなる
- 子供がアレルギーを発症する可能性がある
- 自由に旅行やお泊りがしにくくなる
の5つです。
それぞれご紹介していきますね。
①飼育費用がかかる
子育て中にペットを飼う1つ目のデメリットは、「飼育費用がかかる」です。
アニコム損害保険株式会社の調査によれば、病気の治療費・フード代・トリミング料などすべてを合算すると、以下の飼育費用がかかるそうです。
犬・猫の飼育費用
犬 | 猫 | |
---|---|---|
年間飼育費用 | 約30万円 | 約16万円 |
生涯飼育費用 | 約420万円 | 約224万円 |
- 1:出典:家庭どうぶつ白書2019|アニコム
- 2:生涯飼育費用は、犬・猫の平均寿命の約14年×年間飼育費用で算出しています。
- 3:犬・猫の種類や大きさによって、飼育費用が大きく異なる場合があります。
例えば、犬の場合には家計的に月約2.5万円も支出が増えます。
毎年のワクチンや健康診断などの定期出費もあるので、「カワイイ」という気持ちだけでは簡単に飼うことができないと言えるでしょう。
対処法
ペットを飼う場合には、子供の教育費とは別に先程お伝えした飼育費用(犬は月約2.5万円・猫は月約1.3万円)を貯金で貯めておく必要があります。
特に医療費は全額自己負担になり、犬や猫が年をとればとるほど増加していく傾向が強いので注意しましょう。
ただし、ペット保険については、
- ペットの平均医療費よりも保険料のほうが高い
- 保険適用外の治療が多い
- 一年更新なので、ペットが弱ってきたときに契約更新不可になる可能性がある
といった理由からおすすめしていません。
家計的に余裕がない場合には、ペットを飼うのは厳しいケースがあると心得ておきましょう!
②ペットのお世話と育児の両立が大変
子育て中にペットを飼う2つ目のデメリットは、「ペットのお世話と育児の両立が大変な点」です。
特に妊娠中や産後すぐにペットを飼うと、
- 散歩やブラッシングが必要になる
- 排泄のしつけが必要になる
- 子供のおもちゃを犬が噛む
- 室内にマーキングされる
などの問題に赤ちゃんのお世話しながら対処しなければならず、ママ・パパの負担が大きいです。
せっかく家族の一員になったペットにも、あまり遊んであげられず寂しい想いをさせてしまう可能性が高くなります。
対処法
理想的なのは、お子さまが3~4歳頃からペットを飼うです。
なぜなら、子供が3~4歳ごろになると、おむつも取れ始め食事も自分である程度できるようになることから、ママ・パパにもペットのお世話をする余裕が生まれやすいからです。
子供が産まれる前からペットを飼っている場合には、
- ママ・パパの役割分担をしっかり決めておく
- ペットのお世話が楽になるアイテムを取り入れる
の2つを実践してみると良いでしょう。
ペットのお世話が楽になるアイテム例
③賃貸や社宅だと引っ越し条件が厳しくなる
子育て中にペットを飼う3つ目のデメリットは、「賃貸や社宅だと引っ越し条件が厳しくなる点」です。
ペット可の物件で子育てもしやすい賃貸や社宅は、そもそもあまり多くありません。
仮に見つかっても、家賃は相場より約1割~2割ほど高い場合が多いです。
また、
- 入居時にかかる敷金が倍になる
- 築年数が古い物件しか見つからない
- ペット可でも犬や猫の体重や頭数制限がある
ケースもよくあります。
ペットの鳴き声問題などを考えても、賃貸や社宅で子育て中にペットを飼うのはかなり厳しくなるケースが多いでしょう。
対処法
1番おすすめなのは、持ち家(できれば戸建て)を購入することです。
子育てやペットを飼う住環境が整うので、ママやパパもストレスが少なくなります。
ただし、計画を立てずに持ち家を購入すると、将来的に家計が破綻してしまう危険性が高いです。
まずは長期視点でライフプランを立てて、家を購入する際に必要な準備をしていく必要があります。
住宅購入を検討する場合には、ぜひ以下記事も参考にしてみてくださいね!
④子供がアレルギーを発症する可能性がある
子育て中にペットを飼う4つ目のデメリットは、「子供がアレルギーを発症する可能性がある点」です。
具体的には、動物の毛・フケ・唾液などがアレルギーの原因になって、
- 目が痒くなる、充血する
- 咳が出る、ぜーぜーする
- 皮膚に炎症が起きる
などの症状が出ます。
特に乳幼児期はアレルギーの症状が強く出る可能性が高いので、注意したほうが良いでしょう。
対処法
これからペットを飼う予定の方は、ご家族全員でアレルギー検査を受けるのをおすすめします。
なぜなら、飼ってしまった後にアレルギー症状が出ても、命あるペットを手放すのは非常に難しいからです。
すでに飼っている・またはアレルギー症状が出てしまった場合には、ペットとの接触をできるだけ避けられる環境を整える必要があります。
アレルギー科がある病院で相談の上、
- ペット専用の部屋を作る
- ペットを定期的にシャンプーする
- 室内を定期的に丁寧に掃除する
などで対策しましょう!
⑤自由に旅行やお泊りがしにくくなる
子育て中にペットを飼う5つ目のデメリットは、「自由に旅行やお泊りがしにくくなる点」です。
ペットを飼う場合には当然、外泊中も食事やトイレの管理が必要になります。
思いつきで「今日は実家に泊まろう!」というのも難しくなります。
旅行やお泊りの回数が多いご家族は、ペットを飼う際に慎重に検討したほうが良いでしょう。
対処法
「ペットも飼いたいけど、旅行やお泊りもしたい」という場合には、信頼できる
- 動物病院
- ペットホテル
- ペットシッター
などを探しておく必要があります。
自宅の近くに預け先があるかを、調べてみましょう。
もしくは、ペット同伴可の旅行先を選ぶのも一つの手です。
最近流行りのキャンプは、ペットの同伴がOKな場所も多いのでおすすめですよ!
結論:子育て中にペットを飼うなら準備が大切!
では最後に、子育て中にペットを飼う際に重要なポイントをおさらいしていきます。
子育て中にペットを飼うメリットは、大きく分けて
- アニマルセラピー効果を期待できる
- お世話をする気持ちを養える
- 命の尊さを学べる
の3つです。
一方で、ペットを飼う際には、
- 飼育費用がかかる
- ペットのお世話と育児の両立が大変
- 賃貸や社宅だと引っ越し条件が厳しくなる
- 子供がアレルギーを発症する可能性がある
- 自由に旅行やお泊りがしにくくなる
といった5つのデメリットもあります。
子育て中にペットを家族として迎える際には、しっかり準備をして問題が起きた際に対処できるようにしておくのが大切でしょう。
以上、今回は子育てとペットについて役立つ情報をお届けしました。
家族の一員になる大切なペットだからこそ、住環境を整えて迎え入れてあげましょう!
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