信頼できる独立系FPをお探しの方はこちら

学童の平均料金はいくら?公立や民間の違いをFPが解説

学童の平均料金はいくら?公立や民間の違いをFPが解説

共働き率が約7割を超える今、子供が小学生になるタイミングで学童の利用を検討する方も多いですよね。

実際に厚生労働省の調査によれば、

  • 学童の登録児童数は毎年増え続け
  • 2021年には過去最多の約135万人を突破
  • 待機児童の数も約1.3万人になっている

そうです。

とはいえ、

マネ子

そもそも学童っていくらくらいかかるんだろう?

マネ男

公立と民営で違いはあるのかな?

マネ美

学童の待機児童がニュースになっているけど、我が家は利用できるのかな?

といった点が気になっている人も多いと思います。

そこで本記事では、厚生労働省のデータを中心に、「令和時代の学童の実態」について現役FPの土屋が徹底解説していきます!

土屋剛(FP)

これから学童の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね^^

執筆者・監修者

土屋 剛(つちや ごう)

株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表

土屋 剛
CFP®/二種・一種証券外務員資格/日商簿記2級
もくじ

学童の平均料金はいくら?減免制度や福利厚生は使える?

学童の平均料金はいくら?減免制度や福利厚生は使える?

学童の平均料金は、施設によって大きく異なります。

以下ではわかりやすいように、平均ではなくもっとも多い目安の料金帯(ボリュームゾーンの金額)を中心に紹介していきます。

【比較表】施設別の学童料金

放課後子ども教室放課後児童クラブ民間学童
月額料金(目安)原則無料※1約4千円~8千円※2※3約3万円~7万円※4
減免制度の有無なし条件該当で一部ありなし
福利厚生を利用できるか基本的には利用不可基本的には利用不可一部の会社で利用可能
  • 1:活動内容によって、その都度料金を徴収されるケースが多いです。また、施設によっては登録料や保険料として年額600円〜800円を徴収されることもあります。
  • 2:おやつ代を含む金額です。利用時間によっては、別途延長料金が必要になります。
  • 3:月額料金は、お住まいの自治体によって大きく異なります。詳しくは、お住まいの自治体の資料をご確認ください。
  • 4:預かり中心の民営学童を週5日都市部で利用した場合の目安料金です。長期休暇や長時間利用はさらに料金が割増になるケースが多いです。また、預かり以外の教育や習い事などのサービスが手厚い施設はさらに費用がかかります。
  • 5:出典:令和3年(2021年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況 |厚生労働省
土屋剛(FP)

それぞれの学童施設の特徴や利用できるサービスの違いは、この次に詳しく紹介していきます。

【比較表あり】公立と民間学童の違い

【比較表あり】公立と民間学童の違い

それぞれの学童の特徴や利用できるサービスの違いは、以下のとおりです。

【比較表】施設別の学童の特徴やサービス

放課後子ども教室放課後児童クラブ民間学童
施設区分公立民営公立公営民営
利用対象者実施小学校のすべての児童(小1~小6)市内在住の共働き家庭の児童(主に小1~3)すべての児童(小1~小6)
学童の先生市区町村が雇用した放課後子供教室職員(コーディネーター)や地域のボランティアなど放課後児童支援員の有資格者や補助員民間企業が雇用した指導員
利用できる日数毎日型(週5日)
定期形(月1日~週4日など)※施設によって異なる
週5日~6日週5日~6日
利用時間平日:放課後~16時または17時までが多い 
長期休暇:9時~16時または17時までが多い
平日:約6割の施設が放課後~18時半(19時くらいまで延長可能な施設もある) 
長期休暇:約6割の施設が8時~18時半(19時くらいまで延長可能な施設もある)
平日:放課後~19時までの利用が多い(21時~22時まで利用が可能な施設もある) 
長期休暇:8時~19時(21時~22時まで利用が可能な施設もある)
施設のお休み日・祝日・年末年始
 ※土曜日預かりなしの施設が多い
日・祝日・年末年始 
※土曜日預かりありの施設が多い
日・祝日・年末年始 
※施設によって、土曜日預かりなし
※施設によって、日・祝日にも対応
特徴・サービス基本的におやつの提供はない
宿題を見てもらえなケースも多い
長期休暇中の昼食は、お弁当が必要になる施設が多い
送迎サービスはないため、児童が自分で帰るorお迎えが必要になる
おやつの提供がある
宿題を見てもらえるかは施設によって異なる
長期休暇中の昼食は、お弁当が必要になる施設が多い
送迎サービスはないため、児童が自分で帰るorお迎えが必要になる
預かり以外に多数の習い事や勉強も受講できるケースが多い
宿題のサポートも手厚い
学校や自宅近くへの送迎サービスがついているところもある
長期休暇中もおやつ・昼食の提供サービスがあるところが多い
土屋剛(FP)

それぞれのメリット・デメリットは、この次に紹介していきます。

放課後子ども教室

放課後子ども教室とは、小学校内の特別教室・体育館などにスタッフを配置し、子どもたちの安心・安全な居場所を提供する事業のことです。

利用するメリット・デメリットは、以下のとおりになります。

メリットデメリット
基本的に無料で利用できる
親の就労状況などにかかわらず、実施小学校のすべての児童が利用できる
基本的に小学校の敷地内に施設があるので、児童の移動が少なく安心
利用できる時間や日数が短い施設も多い
小学校によっては、そもそも放課後子ども教室が用意されていない
施設によって、体験やイベント内容にばらつきがある
学習サポートはしてもらえない(宿題は見てもらえない)施設が多い
おやつや昼食提供等のサービスはない
利用児童数に対して、スタッフ数が限られているため、子供の入退室や安全面の管理が徹底されているわけではない
送迎サービスはないため、児童が自分で帰るorお迎えが必要になる

上記の点から放課後子ども教室は、放課後に無料で子供が集まれる場所を求めているご家庭にはおすすめの施設です。

一方で、働いている時間に子供のことをしっかり見てほしいといった場合には、放課後子ども教室の利用は不向きでしょう。

土屋剛(FP)

この後に紹介する「放課後児童クラブ」や「民間学童」の利用を検討してみてください。

放課後児童クラブ

放課後児童クラブとは、保護者が就労等により昼間家庭にいない小学生を対象に、放課後の遊び及び生活の場を提供してくれる施設のことです。

利用するメリット・デメリットは、以下のとおりになります。

メリットデメリット
民間学童のおよそ1/10の料金で利用できる

基本的に週5~6日で長期休暇も含めて子供を預かってもらえるので、仕事に集中できる
放課後児童支援員の有資格者や補助員が子供を見てくれるので、入退室の管理等は一定の安心感を持てる
利用希望者が多い施設だと、待機児童になってしまう可能性がある
小4から利用できなくなる施設が多い
学習サポートが充実しているわけではないので、学習習慣が身につきにくい
給食がないときは、お弁当の持参が必要になる施設が多い
送迎サービスはないため、児童が自分で帰るorお迎えが必要になる

上記の点から放課後児童クラブは、放課後に親が働いてる時間、安い費用で子供を見守って欲しいご家庭にはおすすめの施設です。

一方で、

  • 小4以降も子供を預けたい
  • もっと長時間子供を見てほしい
  • もっと充実した学習サポートをお願いしたい
  • 送迎や昼食提供のサービスをお願いしたい

といったご家庭の場合には、放課後子ども教室の利用は不向きでしょう。

土屋剛(FP)

この後に紹介する「民間学童」の利用を検討してみてください!

民間学童

民間学童とは、民間の企業が運営している学童のことで、施設によって利用できるサービスや時間等は異なります。

ただし、基本的には「放課後子ども教室」や「放課後児童クラブ」よりも、預かり時間が長く学習サポートやサービス等が充実している施設が多いです。

利用するメリット・デメリットは、以下のとおりになります。

メリットデメリット
小学生であれば、制限なく誰でも利用できる
遅い時間まで預かってもらえるので、働き方を変えずに済む
学習サポートやオリジナルの教育プログラムが用意されており、学習習慣が身につきやすい
昼食提供や送迎サービスが充実しており、親の負担が少ない施設が多い
放課後児童クラブの約10倍の費用がかかる
施設が学校から遠い場所にあるケースも多く、送迎サービスがないと子供が通う際に心配

上記の点から民間学童は、費用よりも預かり内容やサービスを優先したい人におすすめの施設です。

一方で、費用面や立地条件がご家庭に合わない場合には、「放課後子ども教室」や「放課後児童クラブ」の利用を検討したほうが良いでしょう。

土屋剛(FP)

では次に、「学童の利用者と待機児童数をふまえた小1&小4の壁問題の解決法」について紹介していきます。

学童の利用者と待機児童数!小1&小4の壁問題の解決法

学童の利用者と待機児童数!小1&小4の壁問題の解決法

冒頭でもご説明したとおり、厚生労働省の調査によれば、

  • 学童の登録児童数は毎年増え続け
  • 2021年には過去最多の約135万人を突破
  • 待機児童の数も約1.3万人になっている

そうです。

そのうち、

  • 東京都(3,361人)
  • 埼玉県(1,230人)
  • 千葉県(940人)

が、待機児童全体の約4割を占めており、放課後児童クラブが利用できない確率が高くなっています。

土屋剛(FP)

では次に、学童に入所できるか否かも大きく関係している小1&小4の壁問題の解決法を紹介していきます。

【小1の壁】もし待機児童になってしまったら?

小1の壁とは、主に共働き家庭が子どもを保育園に預けていたころと比べて、仕事と家事・育児との両立が難しくなることを指します。

特に、保育園代わりとなる学童(放課後児童クラブ)を利用できない場合には、低学年から子供を1人でお留守番させることになり、働き方について悩むご家庭が多いようです。

また、学童(放課後児童クラブ)を利用できたとしても、

  • 保育園は19時までの預かり可能だったのが、学童は18時までにお迎えが必要
  • それなのに時短勤務が終了してしまう

などの問題で、勤務形態の変更を余儀なくされたり、最悪の退職を考えざる得ない状態になるケースも増えています。

解決法

小1の壁を突破するために、

  • ファミリーサポート
  • 民間学童を利用する
  • 送迎サービスがある習い事をする
  • GPSがついたスマホや端末

などを活用しているご家庭が多いようです。

土屋剛(FP)

どちらにしても、子供がある程度成長するまでは、余計に費用がかかるのが悩ましい点ですね。

【小4の壁】学童利用が小3までだったら?

小4の壁とは、

  1. 10歳前後の発達段階で手厚いサポートが必要になる
  2. 子どもの放課後の居場所がなくなる

といった2つの問題が重なることを指します。

というのも、学童(放課後児童クラブ)は小4からは利用できなくなる施設が多いからです。

また、小4以降も学童に通えた場合も、

  • 本人が学童に行きたがらなくなったり
  • 勉強が難しくなって、学童の学習サポートでは不十分になったり
  • 友達関係が複雑になり、精神面のサポートが必要になったり

する関係で、親御さんが子供の生活を支えるために働き方を見直すケースがあります。

解決法

小4の壁を突破するために、

  • 学習塾や習い事に通わせたり
  • 留守番や子供だけで出かけるときのルールを作ったり
  • 家庭での勉強習慣について話し合ったり
  • 休日に子供と2人だけで出かけて、話を聞く時間を作ったり

などして対応しているご家庭が多いようです。

土屋剛(FP)

子供がある程度成長してからも、やはり乳幼児期とは異なるさまざまな工夫が必要になりますね。

結論:学童がいくらかは利用施設で大きく異なる!

それでは最後に、本記事の重要なポイントを簡単におさらいしていきます。

本記事のまとめ

学童の平均料金は、施設によって大きく異なります。

もっとも多い目安料金帯としては、

  • 放課後子ども教室:原則無料
  • 放課後児童クラブ:約4千円~8千円
  • 民間学童:約3万円~7万円

となっているようです。

それぞれ特徴やサービスには違いがありますが、

  • 放課後子ども教室:無料で放課後の子供の居場所がほしい
  • 放課後児童クラブ:安い料金で働いてる時間に子供を見守ってほしい
  • 民間学童:充実した学習サポートやサービスが必要

を参考に、ご家庭と相性の良い施設の利用を検討するのがおすすめです。

以上、今回は「学童」をテーマにお話しました。

学童は、今や共働き家庭に欠かせない存在です。

今後も新たな情報が入ったら、その都度マネきっずでシェアしていきますのでよろしくお願いします。

土屋剛(FP)

また、民間学童の利用などで家計へのご不安が強い場合には、FP視点でご相談に乗ることも可能です。

お悩みの際には、お気軽にご相談ください^^

当FP事務所のサービスはこちら
FP相談
学童の平均料金はいくら?公立や民間の違いをFPが解説

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

記事内容を誰かと共有したい場合はこちら

コメント(承認制のため、4~5日以内に反映・返信予定です)

コメントする

もくじ