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【ファミリー向け賃貸相場】持ち家との比較や一生賃貸派の対策をFPが解説

【ファミリー向け賃貸相場】持ち家との比較や一生賃貸派の対策をFPが解説

先週、『【ウッドショックのその後】2022年4月の最新情報&今後の見通しをFPが解説』でもお話しましたが、今は住宅価格が高騰しています。

実際に家探しをしている人の中には、

マネ太

最近たしかに家が高くて、うちの予算じゃマイホームは厳しそう…。

と感じている方もいますよね。

しかし、そこで気になるのが、

  • 住宅が高騰しているけど、賃貸の家賃は今どうなっているの?
  • 賃貸暮らしを続ける場合の、家計対策はある?

といった点ですよね。

そこで本記事では、今後の住居について「賃貸」を視野に入れて動きたい子育て世帯に向けて、以下の内容を中心にFP土屋が役立つ情報をお届けしていきます。

本記事の内容
  1. 【首都圏】ファミリー向けの賃貸相場は1年でどう変化した?
  2. 最新のファミリー向け賃貸相場と住宅価格の比較
  3. 子育て世帯向けの家を買わずに賃貸で暮らす際の対策
土屋剛(FP)

では、さっそく本文にうつっていきましょう!

執筆者・監修者

土屋 剛(つちや ごう)

株式会社FCTGファイナンシャルプランナーズ:代表

土屋 剛
CFP®/二種・一種証券外務員資格/日商簿記2級
もくじ

【首都圏】ファミリー向けの賃貸相場は1年でどう変化した?

【首都圏】ファミリー向けの賃貸相場は1年でどう変化した?
  • 50㎡~70㎡以下:ファミリー向き
  • 70㎡超:大型ファミリー向き

と定義した場合の賃貸相場は、比較的安定しているものの全体的に徐々に上昇傾向にあります。

実際にマンション・アパートの賃貸相場の前年同月比を見ても、千葉県のマンションを除いた首都圏全域で数千円~1万円ほど家賃が高くなっていることがわかります。

【マンション】2021年3月と2022年3月の家賃相場の比較

地域2022年3月前年同月との差額
東京23区・50㎡~70㎡以下:約19.3万円
・70㎡超:約34.3万円
・50㎡~70㎡以下:約千円↑
・70㎡超:約3千円↑
東京都下・50㎡~70㎡以下:約10.6万円
・70㎡超:約16.4万円
・50㎡~70㎡以下:約2千円↑
・70㎡超:約1.3万円↑
神奈川県・50㎡~70㎡以下:約11.2万円
・70㎡超:約18.9万円
・50㎡~70㎡以下:約4千円↑
・70㎡超:変化なし
埼玉県・50㎡~70㎡以下:約9.4万円
・70㎡超:約13.9万円
・50㎡~70㎡以下:約4千円↑
・70㎡超:約1.2万円↑
千葉県・50㎡~70㎡以下:約9.6万円
・70㎡超:約13.8万円
・50㎡~70㎡以下:変化なし
・70㎡超:約2千円↓

【アパート】2021年3月と2022年3月の家賃相場の比較

地域2022年3月前年差額(2021年3月と比較)
東京23区50㎡~70㎡以下:約13.5万円50㎡~70㎡以下:約2千円↑
東京都下50㎡~70㎡以下:約9.4万円50㎡~70㎡以下:約3千円↑
神奈川県50㎡~70㎡以下:約8.7万円50㎡~70㎡以下:約5千円↑
埼玉県50㎡~70㎡以下:約7.7万円50㎡~70㎡以下:約2千円↑
千葉県50㎡~70㎡以下:約7.8万円50㎡~70㎡以下:約2千円↑
土屋剛(FP)

では次に、ファミリー向けの賃貸相場と住宅価格を比較していきます。

最新のファミリー向け賃貸相場と住宅価格の比較

最新のファミリー向け賃貸相場と住宅価格の比較

2021年3月と2022年3月の賃貸相場と住宅価格を比較した際に、消費者にとって重要になるポイントは以下の2つです。

  1. どちらも上昇傾向だが、戸建て購入派はより厳しい状況
  2. 賃貸派はファミリー向けの物件が少ないのが問題
土屋剛(FP)

それぞれどういうことか、お話していきますね。

どちらも上昇傾向だが、戸建て購入派はより厳しい状況

現在は、賃貸・住宅(新築のマンションや戸建て)のどちらも価格が上昇傾向にあります。

ただし、以下のデータをみても分かるとおり、

  • 新築戸建:約数百万円も住宅価格が上昇
  • 新築分譲マンション:都内近郊は値下げ(郊外では、値上げ)

となっています。

土屋剛(FP)

そのため、戸建て購入派の方は賃貸派よりも値上げ率が高く、かなり厳しい状況になっていると言えます。

新築分譲マンションも都内近郊は値下げしていますが、ここ数年で割高になっているので安くなったとは言えない状況です。

【新築戸建】2021年3月と2022年3月の住宅価格の比較

地域2022年3月
現在の住宅価格
前年差額
(2021年3月と比較)
東京23区6,399万円694万円↑
東京都下4,545万円432万円↑
横浜市・川崎市4,913万円520万円↑
上記以外の神奈川県3,794万円278万円↑
さいたま市4,296万円445万円↑
上記以外の埼玉県3,466万円219万円↑
千葉県西部4,011万円490万円↑
上記以外の千葉県3,075万円218万円↑

【新築分譲マンション】2021年3月と2022年3月の住宅価格の比較

地域2022年3月
現在の住宅価格
前年差額
(2021年3月と比較)
東京23区7,947万円120万円↓
東京都下5,450万円227万円↓
神奈川県5,564万円13万円↓
埼玉県5,961万円1,049万円↑
千葉県4,651万円96万円↑

賃貸派はファミリー向けの物件が少ないのが問題

賃貸相場は上昇率が緩やかなので、現時点では住居費の値上げを過剰に心配する必要はありません。

ただし、賃貸物件は「大家目線」で作られており、投資効率が悪いファミリー向けの賃貸はそもそも物件数が少ないです。

特に首都圏は土地が狭く、人口密度が高いことから、子育て世帯が満足できる賃貸物件を探すのが非常に難しくなっています。

その上で、今後は戸建てやマンション価格の高騰により、家を購入できなくなったファミリー層が賃貸市場に流れ込んでくる可能性が高いです。

つまり、供給が少ないファミリー向けの賃貸物件の需要が拡大して、家賃の値上げ傾向が今より高まる可能性があります。

土屋剛(FP)

そのため、今後新たなファミリー向け賃貸物件への引っ越し予定がある方は、賃貸相場の値上げなどに備えましょう!

具体的には、この次に紹介する対策を頭に入れておくのがおすすめです。

【子育て世帯向け】家を買わずに賃貸で暮らす際の対策3選

【子育て世帯向け】家を買わずに賃貸で暮らす際の対策3選
  • しばらくは家を買わずに賃貸暮らしを続ける
  • 一生賃貸(家を買わない)の予定
  • 首都圏など人口密度が高い地域に住む予定

といった条件に該当する方は、今後の家賃相場の値上げに対策するために、以下3つの対策を頭に入れておくのがおすすめです。

  1. 信頼できるFPの元でライフプランを作成する
  2. ライフプランに合わせて、賃貸の引っ越し時期を決定しておく
  3. 駅チカの車なし生活で約3万~4万円を節約する
土屋剛(FP)

それぞれどういうことか、お話していきますね!

①信頼できるFPの元でライフプランを作成する

マネ美

家を買う予定だったけど、住宅価格が高騰しているから一生賃貸にしよう!

という場合には、信頼できるFPの元でライフプランを作成するのがおすすめです。

なぜなら、以前『子供がいる世帯は持ち家or賃貸どっち?カモられないための3つの新常識』でもお伝えしたように、

です。

一生賃貸のつもりでライフプランを立てて、計画的に

  • 余計な固定費を削る
  • お金を増やす
  • お金を貯める

をしておくことで、必要な資産を確保できます。

予期せぬ家賃の値上げが行われても、対応しやすくなるでしょう。

もちろん、将来的な技術革新などで前提条件が大きく変われば、予測したライフプランとは違った未来が訪れることもあります。

しかし、

マネ美

どうせ未来のことなんてわからないから!

と行き当たりばったりで家計管理をしてしまうと、人は中々家計をプラスに持っていけないものです。

そのため、賃貸派の方はこの後に紹介するような、

  • ライフプランに合わせて、賃貸の引っ越し時期を決定しておく
  • 駅チカの車なし生活で約3万~4万円を節約する

もあわせて実践・検討するのがおすすめでしょう。

②ライフプランに合わせて、賃貸の引っ越し時期を決定しておく

賃貸派の大きなメリットは、

  • 家族構成
  • 家計の状況

にあわせて、家賃が安いところに住み替えられる点です。

そのため、例えば

  1. 子供が巣立つ前は、家賃15万円の大きめ部屋を借りる
  2. 家計の赤字傾向が強くなる時期は、家賃12万円の部屋に住み替える
  3. 子供が巣立った後は、夫婦ふたりで住める大きさの家賃10万円の部屋を借りる

のように、長い目でみて計画的にライフプランを立てて、引っ越し時期を決めておくことで、

  • そのときの状態にあわせた、適正な家賃上限額がわかる
  • 引っ越しを計画的に行える(引っ越し代金を節約できる)
  • 35歳~100歳まで(65年間)の総住居費を考えたときの住居費負担を減らせる

といったメリットを得られます。

土屋剛(FP)

賃貸で何十年も暮らす予定であれば、ライフプランを立てて計画的に安い家に住み替え、住居費を節約できるようにしましょう!

③駅チカの車なし生活で約3万~4万円を節約する

住居費を節約しようと考えたときに、安いファミリー賃貸物件を探していると、設備や建物の古さに思った以上にガッカリすることがありますよね。

そういった場合には、住居費を節約するのではなく、利便性が良い駅チカ物件を選んで車なし生活を検討してみるのがおすすめです。

車なし生活を選ぶだけで、月に3万円~4万円の維持費を節約できるので、そのぶん品質や利便性が高い住居を選べるようになります。

車種別の年間維持費

軽自動車コンパクトカーミニバンSUV
メーカー
/車名
ホンダ
NBOXG
マツダ
デミオ13-SKYACTIV
日産セレナ
20G (CVT)
スバルフォレスター
2.0X S-style
維持費・約3.3万円/月
・約39.4万円/年
・約3.7万円/月
・約44.6万円/年
・約4.3万円/月
・約51.4万円/年
・約4.2万円/月
・約49.8万円/年
  • 1:ガソリン代:年間10,000km走行、レギュラー145円/L( JC08カタログ燃費)
  • 2:保険料:30歳、6等級、車両保険なし
  • 3:タイヤ代:3年ごとに交換、年額を試算。
  • 4:オイル交換代:5,000kmごとの交換、1回5,000円
  • 5:高速料金:東名高速 東京~名古屋間の7,100円を元に年2往復を試算
  • 6:駐車場代:月額15,000円で試算
  • 7:1,000円以下は四捨五入
  • 8:車は一括購入した場合で試算(ローン支払いなし)
  • 9:出典:価格.com – 自動車の取得・維持費|ボディタイプ別 維持費の例
  • 10:上記はあくまでも目安です。試算方法によって結果は異なります。

もちろん子育て世帯の車なし生活は、デメリットも多いです。

ぜひ一度、以下記事を参考に車なし生活ができそうかをシュミレーションしてみてくださいね!

結論:ファミリー物件相場は賃貸も持ち家も上昇傾向

それでは最後に、ファミリー賃貸の相場について重要なポイントを簡単におさらいしていきます。

本記事のまとめ

首都圏のファミリー向けの賃貸相場は、

  • 2021年3月と2022年3月を比較すると、
  • 千葉県を除いて約数千円~1万円ほど

値上げされています。

住宅価格は1年間で、

  • 新築戸建は、首都圏全域で数百万円の値上げ
  • 新築分譲マンション:都内近郊は値下げ(郊外では、値上げ)

となっているため、戸建て購入派の方は賃貸派よりも値上げ率が高くかなり厳しい状況です。

ただし、賃貸派はファミリー物件の数が少ない問題があるため、人口密度が高い地域では今後さらなる家賃相場の値上げが起こる可能性もあります。

そのため、首都圏で家を買わずにしばらく賃貸に住む予定の方は、

  1. 信頼できるFPの元でライフプランを作成する
  2. ライフプランに合わせて、賃貸の引っ越し時期を決定しておく
  3. 駅チカの車なし生活で約3万~4万円を節約する

の3つの対策を頭に入れて、住環境や家計を長期目線で整えておくのがおすすめです!

以上、今回はファミリー向けの賃貸相場についてお話しました。

現在は住居費だけでなく、さまざまなモノやサービス価格の値上げが続いています。

従来の典型的なライフプランである

  1. 結婚
  2. 子供誕生
  3. 家を買う

が適さないご家庭も多いです。

その際に、ご自身だけでライフプランを見直すのが難しい場合には、ぜひ遠慮なくご相談ください。

  • 現在の社会情勢
  • 相談者さまの状況や希望

などを元に、教育費や老後なども長期目線で考えてベストなライフプランをご提案いたします^^

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